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一次創作絵・文サイト。まったりグダグダやっとります。腐要素、その他諸々ご注意を。
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「どうだった?今日のライブ」
ライブの盛り上がりもそのままにギターを背負い、隣を歩く彼に話し掛ける。
自らの身分を考えるとこうも軽々しい行動は慎むべきだが、どこにパパラッチが潜んでいようと問題はない。
どうせ、面倒があれば鷲尾達が揉み消すだろうし。
「楽しかったですよ。誘ってくれてありがとうございました。…でも、ちょっと疲れちゃいました。会場の熱気が凄くて…」
「ま、世間は夏休み真っ最中だからな。客の年齢層も若かった気がするし…。ごめんな、無理させて」
「いえ、そんな。オレが身体が弱いのが悪いんです。それに…」
そこで、守は口をつぐむ。言っていいものかと、目だけを動かしてこちらを見遣る。
「毎回思うんですけど…凄く綺麗な女性が貴方を応援してるのを見ると…オレ、なんだか…」
急に頬を赤らめ、俯いてしまった。ここまで素直な反応だと、読心なんて馬鹿らしくなってくる。
「嫉妬してくれてんの?」
「えっ。い、いえ、あの…だって…何も誇れるところが無いオレが、貴方の傍に居て良いのかなって…」
「誇れるところ?そんなの山ほどあるだろ。何なら、箇条書にして見せようか?」
顔を寄せて微笑むと、守は一層肩を縮こまらせる。
どうやら耳元で囁かれることに弱いらしい。
「霧島先生は…なんだか、兄みたいです」
「なんで?同い年じゃん」
「そうなんですけど…頼りがいがあって、情熱的で…」
「褒められるのは嬉しいんだけど、それって兄貴分止まりってこと?」
「ち、違います。それくらい…落ち着くんです。できることなら、ずっと傍に居たい…」
やられた。どうしてこう、初々しくも甘い台詞を突拍子もなく言うのだろうか。
熱い気持ちが込み上げて、真正面から抱きしめる。
「可愛いこと言うなよ…いじめたくなる」
「今日は…疲れてるから駄目ですよ?」
「お預けかよ」
ガックリと守の肩にうなだれると、守は控えめに笑う。
その仕草が可愛くて、下心も空の彼方へ飛んだ。
意外に腹黒いかもしれない彼を愛しく思いながら、抱きしめる腕に力を込めた。
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